ストラトの形は誰のもの?フェンダーの警告書とローラ・リーのシグネチャーが教えてくれること

少し前、フェンダーが起こしている一連の警告というか、訴訟未満の動きについて書いた。以前このブログで取り上げたのはPRSの件で、あのジョン・メイヤーのシグネチャーモデル「シルバースカイ」を巡って、フェンダーがPRSに対して停止要求の文書、いわゆる「停止要求書(cease-and-desist letter)」を送りつけたという話だった。

正直、これがどこまで通用するのか、私は懐疑的だ。というのも2009年、アメリカの商標審判部はフェンダーがストラトキャスターやテレキャスター、プレシジョンベースのボディ形状を商標登録しようとした際、これを退けている。理由は単純で、何十年もの間、他社が似た形のギターを作り続けてきたから、というものだった。今回フェンダーはドイツで著作権の判決を勝ち取ったことをきっかけに勢いづいているようだが、アメリカでも同じように主張が通るかはまったく別問題だと思う。むしろ、こうした強硬な姿勢自体がブランドイメージを削っていくのではないか、というのが私の予想というか、まあ感想だ。

それよりも印象に残ったのが、クルアンビンのベーシスト、ローラ・リーの話。彼女は長年、フェンダーの安価なコピーモデル(SXブランドのジャズベースだったらしい)を弾き続けていて、それが今年、まさかのシグネチャーモデルになった。しかも「ニセモノをベースにしたシグネチャーモデル」というのが本人いわく面白いところらしい。

権利を主張して訴えるより、こうやって取り込んでしまう方が、結局はブランドの好感度を上げるんじゃないか。少なくとも私はそう思う。

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